CASHのアプリが教えてくれたこと

今まででいちばん衝撃が走ったアプリ「CASH」
2017年6月28日、たった数時間での出来事。

私があの数時間で感じたのは、身体中から湧き上がる高揚感。

丁寧かつシンプルで無駄な導線は削ぎ落とされたUIと、非常にアグレッシブで命懸けな体験が提供されていたから。

その体験を振り返って記録しておきます。

(※体験自体は2017年6月時点での体験談のため、現在はサービス内容が一部変更されています)

CASHってどんなアプリ?

一言でまとめると、「持ち物が、一瞬でお金に変わる」レンディングアプリ。

手持ちの服やiPhoneなどのガジェットを写真を撮って査定してもらい、その場ではじき出された査定額をすぐにお金に変えることができる仕組み。

最近はFintech関連のサービスが活発になっているものの、こんなにシンプルにお金のやりとりがアプリ上でできてしまうんだなあと感銘を受けました。

※gif画像は公式サイトから引用しています

アプリ利用の流れについて

1.電話番号のMSM認証だけで、本人確認のための手続きは不要
(登録から認証までが非常にスピーディー)

 

2.リアルタイムにキャッシュが行える

(持ち物を査定に出して、お金に変換したらすぐに現金を受け取れる)

 

3.査定したアイテムは、2週間以内に送るか/キャンセルする。一定の猶予がある
(※お金を引き出した後のキャンセルは不可)

 

4.一度に取引できる金額は取引実績によって変動する

 

5.査定したアイテムは集荷に来てくれる

クローゼットに眠っていたアイテムを次から次へと撮影し査定し続けた結果、全10点で合計13,900円のお金に変わりました。

フリマアプリでは売れないなと思っていたカットソーやバッグはもちろん、手放すか迷っていたシャツも思いのほか高額だったので、勢いでCASH!(その中で一番高かったのはYAECAの白シャツ、当時4700円)

不要なものが一瞬でお金に変わっていく体験に、高揚感でいっぱいに。
映画「ウルフ・オブ・ウォールストリート」のようなぶっとんでる感覚を覚えつつ、実際の査定額よりも相場でみたら安いだろうと思われるアイテムをCASHする罪悪感に苛まれながらアイテムを郵送しました。

その後無事に現金を受け取り、「こんなに簡単にお金に変わるなら次々査定したい!」と一気にボルテージが高まったところで、アプリが一時停止に。

リリース当時の実験的なユーザー体験を通じて

アプリがローンチされてから、数時間で一気に拡散。
大量のアイテムと莫大なお金が動いたことでサービスは一時停止に…。

誰もがすぐに使えて、魅力的で、かつ合理的でインパクト大なサービスに多くの人が飛びついたことには驚きました。CASHが爆発的に拡散されたひとつの要因は「ノールック少額融資」じゃないかと鑑みています。

ローンチ当時、ブランドやカテゴリーはあるものの、写真撮影後の査定ロジックが緩く、服のブランドを指定しながら別物(極端な例でいうと、スタバのコーヒーなど)を撮っても査定金額が2万円になることがありました。

上記の流れは、あくまで実験的な試みかつ少額融資だからできたこと。少額にしても、詐欺をはたらこうとする人もいるのだし、どれぐらいの損失があるかもわからないし、試験的とはいえ勇気がすごいなぁと思いました。でもそのおかげで、一時サービス停止に追い込まれるほどの圧倒的なアプリインストール・利用者急増に至ったのかもしれません。

何よりも驚いたのがアプリをインストールしてから、実際に査定に至るまで、ものの10分足らずでできてしまったこと。

「写真を撮って、査定された金額を受け取れる」流れが、非常に簡単でわかりやすい。アプリの体験の設計、ユーザーインターフェースが素晴らしいからこそ為せる技ですね。

お金を借りる、というハードルが下がるのは革命的だと思った

このアプリの魅力は「お金を借りる」というハードルが低くなるというところもあるのかなと。

私自身、質屋を利用したことはなかったけれども、アプリで一時的にアイテムを預けて査定に見あった金額を受け取れるというのは抵抗はありませんでした。

こちらでの記事で、代表の光本氏が述べている「借金のイメージを変える」という言葉。

お金を借りる時の罪悪感がない設計になっていることで、利用者側の感情をうまく捉えられているのがすごい。お金が一時的どうしても欲しいという困っている人を救済できる革命的な体験だなとワクワクしました。

一時停止からサービス再開したCASHのその後

実験的なスタートからサービス停止し、その後また再開したCASH。
再開後に使ってみると、アップデート後にいくつかのポイントが改良されていました。

1.高額ブランドでの査定がメイン
(前はファストファッション系ブランドも査定対象に含まれていた)

 

2.査定基準や査定額も厳しくなる
(アイテムによっては、フリマアプリの方が高く取引できることも)

 

3.偽物や基準外アイテムを送った場合はペナルティ

以前に比べて取り締まりが強化された印象を受けました。例えば、グッチのテーラードジャケットを選択した状態で、試しに部屋のカーテンを撮影して査定してみると…

上記のようなポップアップ画面が出ます。この段階である程度の虚偽を選別することができるようになったみたいですね。画像鑑定も大幅に強化されている模様。それでも強行突破で査定に進もうとすると、おおよその査定額ははじき出されました。

サービス再開後は現実的なアプリになっていたので、あの時の高揚感を感じることはできず。というよりも、あの時は狂気を感じるほどのキャッシュフローが強かっただけかも…!

現在はハイブランドのアイテムを査定してみても、なかなか渋い査定額。前よりも利用ユーザーはグッと絞られたのではないでしょうか。(今までリアル質屋に行ってたものの、行く手間が面倒だからアプリで済ませるという人たちなどにシフト?)

個人的にはフリマアプリの方が自分に合っているので、今後のCASHの利用頻度は低くなりそう。だけども、今まで出会ってきたアプリでのユーザー体験(衝撃度)はナンバーワンかもしれない。

CASHのアプリが教えてくれたこと

ポンと世に突然送り出されたサービスで、一瞬で人の気持ちを惹きつけることができるということ。
素晴らしきUI/UXを体験するときは、体温が上がって興奮した気持ちになること。
一か八かの実験的な試みが、人の生活を180度変えてしまうこともあるかもしれないということ。

うまい話には裏がありますが、そういったグレーゾーンな部分もひっくるめて、一石を投じた勇気に非常に感動したのを覚えています。
こういう世界がパッと変わる色濃い体験を提供していきたいし、体験していきたいなぁと思いました。